長崎にある新地中華街は日本最古の中華街

長崎といえば昔から貿易の拠点として栄え、風光明媚かつハイカラな土地柄で知られています。
そんな長崎県を代表する観光スポットの一つが、長崎市に形成されている長崎新地中華街です。
長崎新地中華街には、中華料理店や雑貨店が立ち並ぶ他、毎年2月に開催されるランタンフェスティバルは写真が映えるスポットとして話題となっています。
しかも、長崎新地中華街は日本最古の中華街でもあるのです。

江戸時代、幕府は中国や朝鮮、オランダなどといった一部の国を除き、鎖国政策に踏み出しました。
しかし長崎は、中国や朝鮮との貿易が許された港町であったため、日本が鎖国下に置かれていても、異国の多くの文化やモノが流通し、たくさんの外国人が長崎を訪れたといいます。
江戸時代中期の頃には、長崎県だけで1万人以上の中国人が在住していたそうなので、当時の長崎の人口が数万人だったことを考えると、その多さが際立ちますね。

中国人は唐人屋敷と呼ばれるエリアにのみ在住を許されていたようですが、火災や災害などが相次ぐとその限りではなくなり、新地というエリアが造られるようになりました。
そして、幕府が鎖国政策を廃止すると、中国人は新地に移るようになり、そこで商売を始めたり、清からの留学生を受け入れたりするなどしたため、長崎新地中華街が造成されたそうです。
日本最古の中華街や中華料理店というと横浜中華街をイメージする方が多いと思いますが、歴史的面から見た場合、実は長崎新地中華街の方が古く、その名残が長崎市内には残っています。